病院勤務医時代、総合診療医として様々な病気の診断と治療にあたってきました。内視鏡検査や救急外来、緩和ケアにも携わり、様々な状況にある方々と接してきました。診断はつくもののもはや治療できる状況にない、または治療法がない疾患を抱えた方。診断がつかない体調不良を抱えた方。診断して治療し、改善して退院してもすぐにまた病院に戻ってきてしまう方。治療するお金がない方。本当の困りごとは医療以外にある方。西洋医学ではどうしようもない方。そういった方々と接するうちに、病院の医療だけでは目の前の人の助けにならないかもしれない、と思うようになりました。ではこういった方はどこでどうやって日々を頑張って生きているのだろうかと疑問に思い、誘われるままに他職種の集う集まりに行ったことで介護や福祉の領域、そして在宅医療の領域を知ることが出来ました。