新患18名、看取り8名、病院での看取り4名、転医1名と出入りがかなり激しい1ヶ月でした。2日間で4名をお看取りした日もありました。その割には往診(日中・夜間・休日)、電話再診の数はさほど多くなく、診療している身としてはさほど負担を感じませんでした。スタッフのサポートのお陰、具体的に言えばタスクシェアとチームプレーのお陰でしょう。
日常診療ではホルター心電図、血液ガス分析、デルマクイックといった新たな医療機器や検査機器を導入して実際に使い始めました。導入にあたっては院内で勉強会を開催し、スタッフに刺激を与えると共に「常に新たな変化を追求し、診療の質を高める努力を怠らない」ということを日常化するようにしています。
そういった地道な努力が実を結び、前年度と比較して患者数の伸び率が既存の拠点では法人内で1位となりました。次はいつか3人目の医師を迎えることができるようにソフトとハードの整備を続けていきます。
診療以外では見学の対応や入職希望者の面接、スタッフ全員との面談、卒業論文向けのインタビュー、地域のイベントへの参加、新たなキッチンカーの誘致、そして年1回のイベントである芋煮会の開催など様々な出来事がありました。やらなければいけないこと、地域から求められること、基本的に出来る範囲で全て受けて来ましたがなかなか時間がなくて両立が難しいと感じる場面がしばしばありました。来年度の働き方を考える良いキッカケになりました。
写真は、これも年1回の大豆収穫の時の様子です。今年はスタッフだけでなくその家族も参加するなど大人数での収穫となりました。来年、この大豆を用いて味噌づくりを行います。
僕はコロナワクチン集団接種の仕事があり、大豆収穫には参加できませんでした。自分がいなくても成り立つ、というのは当初から目指している形で、人依存ではなく理念依存、継続可能なやり方という観点から目指している形です。あと単純に自分が中心にいるというやり方が好きではないので。医療はいらないのが理想、院長はいなくても成り立つのが理想です。
法人内既存の拠点の中で伸び率1位になったのは間違いなく長岡 哲郎先生の加入と尽力によるところが大きく(医師1名時代はこれ以上患者数を増やせないという状況が続いていました)、加えて医師2名体制を支えた他のスタッフの試行錯誤の積み重ねのお陰にほかなりません。「変わった場所にあって変わったことをやっている医療機関」というだけでなく、「ちゃんとした医療機関が地域活動もやっている」という状態を今後も維持継続していきたいと思います。
また、11月は中高生向けに自分の取り組みを話すという人生初の機会がありました。下の世代への教育的な関わりというのはやっていきたいと思っていることの一つですので、今後も何らかの形で継続していきます。