ココロまち診療所
「生き辛さ」を感じている方を支えます6月の報告 | ココロまち診療所
6月が終わりました。訪問診療している方の数は4名増えて合計96名となりました。新規の方は7名、先月とは異なり病院、ケアマネ、患者家族、訪問看護と紹介元が多彩でした。訪問診療終了となったのは3名、うち自宅看取りが1名、施設入所が2名でした。
6月の特徴は臨時往診7件、夜間往診1件、深夜往診1件、休日往診ゼロ、電話再診3件といずれも過去最少となったことです。なんと2月16日以降休日往診をしていません。一方で定期訪問診療は過去最多となりました。重症者、ハイリスクの方の定期訪問の頻度を高くすることで良い状態を維持することができ、電話が鳴る事態がそもそも起こりにくくなっていることと、訪問看護がファーストコールを取って対応してくれていること、定期訪問の合間に訪問看護、ケアマネジャー、デイサービス、訪問リハなどと情報を共有していることが功を奏していると考えています。訪問診療は大変というイメージが定着しているかもしれませんが、やり方次第で負担は軽減できるということが身をもって分かりました。
浮いた時間で何をやり始めたかと言うと皆さんご存じの通り農業です。敷地内の畑を耕し、種や苗を植えて色々と栽培を始めてみました。畑に関しては実験、試みが進んでいますが今はまだ明かせません。上手くいって連日収穫出来ているルッコラ、芋虫に食い散らかされたコマツナとケールと、成功と失敗いずれも経験しました。
当院のある藤沢市御所見地区は藤沢市の中でも比較的農業が盛んな地区であり、隣接する綾瀬市も同様です。訪問診療先で農業の話題で盛り上がることは少なくありません。ご遺族が苗や種を分けてくださる場面も出てきました。医療以外の繋がりを意識できる場面が増えてきていることに手ごたえを感じます。
医療機関としては、初めて僕以外の医師が入職しました。と言っても非常勤、週1回半日だけですがそれでも非常にありがたいことです。3年目に突入しましたが今もなお日々進化を続けている実感があります。改善点はまだまだ山のようにあるため、コツコツできることを積み重ねていきます。
写真は診療所の工事をする前の状態です。もうだいぶ前のことに感じます。