流しそうめん、芋煮会ともに毎年恒例のイベントですが、前者は当院がお看取りした方のご遺族を、後者は御所見地区の方をご招待するという点が異なります。故に開催の目的も異なります。前者は亡くなった後も当院と何らかの形でつながりが維持されることを願って、後者は普段お世話になっている方への感謝の気持ちを表したり、同じ御所見地区の方に当院を知っていただき「また来てみたい」と思ってもらえる、居場所の選択肢の一つになることを願って開催しています。
医療機関としての業務が年々忙しくなっていく中、地域とのつながりが少しずつ増えていく中でこのイベントを毎年どうやって継続していくか?ということは、毎年の課題です。年々僕があれこれ言う場面は減っていき、今年は最初の道筋だけ作って後は皆が各自で考え、行動してくれました。お陰で僕が日中オンコール電話の対応に追われていても、来訪者の皆様を当院の職員が皆でおもてなししてくれました。
足を運んでくれた方は当院の敷地の地主さんや畑の持ち主、看板を作ってくれた皆さん、当院がお看取りした方のご遺族、近所にお住まいの方などで、初めてきてくださった方も何人かいらっしゃいました。今度からここに通院しようかしら、と仰っていた方もおりました。お子さん連れの方も何人かいらっしゃいました。このように、医療は「ついで」で良いのだと思います。