自宅で過ごす時間が増えたので色々なデータの分析をし始めました。これは肺炎球菌ワクチン接種者のリストです。本日の時点でですが、居宅患者の約70%が肺炎球菌ワクチンを接種していることが分かりました(年齢や病状が非該当の方、終末期の方、今月新規の方は母数集団に入れていません)。65歳以上の肺炎球菌ワクチン接種率が30~40%程度と言われていることから、当院の接種率は平均よりもだいぶ高いことが分かります。また、今のところではありますが肺炎球菌ワクチンを接種していながら肺炎で命を落とした方は1人だけとなっています。その1人は大量の食物を誤嚥した方でした。
当然ながら肺炎の予防はワクチン接種だけではなく、歯周病の治療や口腔ケアといった口腔内環境を適切に維持することや栄養状態の改善、ポジショニングなど多角的な関わりが重要になるためワクチンだけが大事なわけではありませんが、数字を見る限りワクチン接種はかなり重要に感じます。
あと、理由はよく分かりませんが施設入所者は肺炎球菌ワクチン接種を希望しない方の方が圧倒的に多いです。当院は母数が少ないので偶々かもしれませんが、本人の意向が確認出来ず家族とも基本的に会えない場面が多いことは要因になっているのかもしれません。今後改善すべき課題です。